マクドナルドの株価が下がらない理由
期限切れ鶏肉使用問題や異物混入問題などで、最近あまり良いイメージがない、日本マクドナルド。私はあまりこういう問題気にしない方ですが、山ほどファーストフード店がある中、カロリーが多いイメージもあって積極的には行きたくないと感じる方も多いでしょう。
実際、日本マクドナルドの業績は、14年12月期は、218億円の赤字。15年12月期は、380億円の赤字の見込みとなっています。
業績は決してよくない状態ですね。
株価はどうなっている?
先月から、世界的に株価の下げが非常に激しくなっています。
日本マクドナルド株もさぞ下げているのかと思いきや、全然下がってません!
なんで!?
この原因が分かれば、株価暴落市場に強い銘柄を見つけられるかもしれません。
JASDAQ株だから?
こちらの記事によると、JASDAQ株だから?
機関投資家は東証1部銘柄に投資するケースが多く、投資信託もジャスダック銘柄を組み込むケースは少ない。だから不祥事が発覚しても、大量売りが出なかったのだと思います
ふむふむ、じゃあJASDAQの銘柄は暴落市場に強いのか、と思い、JASDAQ平均の動向を見てみると…
ありゃ、JASDAQ平均はすごく下がってますね。
ということはJASDAQ株であることはあまり関係ないようです。
結局なにが株価を支えているのか?
私が調べた結論は、以下の3点が支えているということです。
・財務状態が強固
・株主優待が人気
・親会社が約半数の株式を保有
財務状態が強固
日本マクドナルドの貸借対照表を見ると、現預金が286億円で中々大きいです。
また、長期有利子負債も5億円で、売上に対して微々たるものです。在庫が増えている傾向もありません。
つまり、業績が悪いからと言って、潰れるようなヤワな企業では全くないということです。その安心感から投げ売りがされていないと推測します。
株主優待が人気
日本マクドナルドの株式を保有していると、株主優待として食事券がもらえます。
マクドナルドはそこらじゅうに店舗がありますし、使い勝手は良いので人気の優待銘柄のようです。
ですので、株主優待目当ての個人投資家が保持し続けている、あるいは、下がっても買い支えている可能性が高いです。
親会社が約半数の株式を保有
株主構成を見ると、
マクドナルド・レストランズ・オブ・カナダ
マクド・エーピーエムイーエーホールディングス
という、如何にもマクドナルドに関係してそうな会社が49.9%の株式を保有していることが分かります。
これらの2社は、マクドナルド・ホールディングスの子会社ですので、日本マクドナルドは親会社である、マクドナルド・ホールディングスに約半数の株式を保有されていることになりますね。
よって、外部要因や業績悪化が起きても、投げ売りされるリスクは低いと考えられます。
じゃあ、買いたいか?
と聞かれると、私は遠慮しておきます。なぜなら、
マクドナルドはあまり食べないから!(^^;)
マクドナルドの商品が好きで、株主優待に魅力を感じる方であれば、株価が安定していて、魅力ある銘柄かもしれません。ただし、リスクもあります。
財務状態が強固とはいえ、今のままの業績ではいつか悪化することが予想できますし、株主優待である食事券も、マクドナルドのハンバーガー自体に魅力が無くなったら、もらっても嬉しくない優待になり、個人投資家が離れる可能性もあります。
でも、色々考察するには面白い銘柄でした。
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ではー。
カルビーの10年後株価予想
ブログ引越しました。こちらもぜひ御覧ください。
最近は株価下がってますねー。
私の保有資産も散々な状態です。
でも、どうせ、今売るつもりはないのだから、むしろ優良銘柄が割安に買える!と嬉しく思っています。(まぁ、評価資産高が減っているのを見るのは正直不安に感じることもありますが(- -;))
さて、本題。
今回は、カルビーの分析と株価予想をしたいと思います。
カルビーはどんな会社?
IR情報を見ると一目瞭然!
予想通りといいますか、イメージ通りポテトチップスが売り上げの大半を占めています。「ポテト系スナック」というくくりの中でも、金額ベースシェアは70%でトップとなっています。
ほかにも、かっぱえびせん、のような定番商品もカルビーの商品ですね。最近だと、フルーツグラノーラのイメージも強いです。私もよく食べます。
こういう定番商品がある会社はきっと安定的に強いはず。
☆注意☆
以下のデータは私が決算短信から引っ張り出し、計算したものです。
間違いがある可能性もありますのでご注意ください。
安定的に利益を出しているか?
ホームページからダウンロードできる過去の2010年以降の決算短信のデータを引っ張り出すと、EPS(一株当たり純利益)は以下グラフのとおり。(株式分割も考慮しています。)
綺麗に右肩上がりですね。成長力は十分にありそうです。
少し残念なのが、リーマンショック前後のデータが無いこと。リーマンショック後は、順調に成長している企業は結構多いと思いますが、不況期にこそ、どれだけの強さをその企業が持っているのか、の差が出るはずです。
続いてROEの推移。
ここ数年は10%越えでまずまず。配当による株主還元はあまり高くないですが、ROEはしっかり高水準となっています。
10年後の株価予想
続いて、10年後の株価を予想してみます。
1.EPSの複利ベース年平均成長率
EPS(10年):36.01 円
EPS(15年):105.82 円
ここから、複利ベース年平均成長率を計算すると、
年平均成長率: (105.82 ÷ 36.01) ^ (1/5) - 1 = 0.24
となります。
十分ですね!
2.10年後の予想EPS
今後10年間もこの成長率を維持していると仮定すると、直近のEPSをもとにして、10年後の予想EPSは以下の通り。
予想EPS : 105.82 × (1 + 0.24) ^ 10 = 914.07 円
3.10年後の予想株価
最後に、10年後の予想株価です。
直近5年間のPER平均は、「29.29 倍」です。
予想株価: 914.07 × 29.29 = 26,772 円
となります。現在株価は、4,345 円として、およそ6倍。
最後に、10年後までの複利ベース予想収益率も出しておくと、
予想収益率: (26,772 ÷ 4,345 ) ^ (1/10) -1 = 0.20
となります。年利20%の成長と単純に考えるとなります。
今回の計算だけを見ると、かなり美味しい買い物のように思えます。
ただ、注意点はあります。
・決算短信のデータが少ない。
⇒ 先に述べたように、リーマンショック後のデータしかないため、世界的な不況の際に、どのように成長に影響が出るかわかりません。
また、計算した予想株価も、過大評価されている可能性があります。
とはいえ、多くの定番商品を有するカルビーは、長期的にはプラス成長をし続ける可能性は高いと感じます。
【追記 2016/12/10】
新ブログの方でカルビー関係の記事を少し書きました。
オリエンタルランドの株分析
久しぶりの書き込みです。
オリエンタルランドは言わずと知れた、そう、みんな大好きディズニーランド&シーの運営をしている会社ですね。
ディズニーランドって、小さい子供から大人まで、幅広い年齢層から愛されているし、そういった点で他の遊園地とは一線を画す存在でしょう。リピートで行っている人が非常に多いイメージもあります。
こういったリピーターになるファンが多い企業は、競合が少なく、インフレ時も値上げへの転換がしやすいという点で、利益を安定的に出しやすいはずです。
ということで、今回はオリエンタルランドについて調べてみました。
(以下のデータは私が決算短信から引っ張り出したものです。間違いがある可能性もありますのでご注意ください。)
安定的に利益を出しているか?
過去の決算短信のデータを引っ張り出すと、EPS(一株当たり純利益)は以下グラフのとおり。(株式分割も考慮しています。)
右肩上がりに上がっていることがわかりますね。
リーマンショックがあった08年以降でもほとんど影響を受けていないことからも、その収益安定性がうかがえます。
ROEの推移も見てみましょう。
ここ数年になって、ROEが急増しています。
配当性向は10年間で特に増えていなかったので、企業内の内部留保による投資がうまく働いているということでしょう。
10年後の株価予想
得られたデータから、10年後の株価を予想してみます。
1.EPSの複利ベース年平均成長率
EPS(05年3月):40.68 円
EPS(14年3月):215.72 円
ここから、複利ベース年平均成長率を計算すると、
年平均成長率: (215.72 ÷ 40.68) ^ (1/9) - 1 = 0.18
となります。
2.10年後の予想EPS
今後10年間もこの成長率を維持していると仮定すると、直近のEPSをもとにして、10年後の予想EPSは以下の通り。
予想EPS : 215.72 × (1 + 0.18) ^ 10 = 1143.86 円
3.10年後の予想株価
最後に、10年後の予想株価を出しましょう。
オリエンタルランドの直近5年間のPER平均を調べると、「22.02 倍」でしたので、これをかけて、
予想株価: 1143.86 × 22.02 = 25,187 円
となります。現在株価は、7,700 円なので、およそ3倍になっていることがわかります。
最後に、10年後までの複利ベース予想収益率も出しておくと、
予想収益率: (25,187 ÷ 7,700) ^ (1/10) -1 = 0.126
となります。年利12.6%の利益を得られるということですね。
リターンとしては、まずまずではないでしょうか。もちろん、これは「予想」ですので確実とは言えませんが、リーマンショック後でも安定して利益を出せていたことを考えると、安定性は抜群なので、それを考慮すればいい買い物かもしれませんね。
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ではー。
バリュー株投資家のためのPEGレシオ
日経ヴェリタス(投資家向けの週刊新聞ですね)で、バリュー株投資指標として、【PEGレシオ】が取り上げられていました。
PEGレシオを基準にした銘柄選びはやったことなかったので、軽く見てみました。
株をかじったことがある人であれば、誰でも聞いたことはあるのは【PER】だと思います。
PERは、株価を一株当たり利益で割った値ですね。その銘柄が割安かどうかの指標としてよく使われます。私もこの指標は必ず見て、最初のフィルターをします。
ただ、PERも万能ではなく、単純にPERの大小で銘柄の比較をすることは難しいです。
なぜなら、PERには成長率の高い銘柄は大きくなり、逆に成長率が低いと見込まれる銘柄は小さくなる特徴があるためです。よって、同じPER値を持っていても、その価値は異なるということですね。(PERを比較する際は同業他社間で、とよく言われますが、これもそのせいでしょうね。)
一方、PEGレシオは、【PER÷一株当たり利益成長率】で計算されます。値が小さいほど割安ということを示します。
PEGレシオを使うことによって、成長率を加味した割安株を発掘することができます。
ヴェリタスではPEGが小さい銘柄(過去3期の平均成長率を使用)として、TDK、昭和シェル、清水建設などが紹介されていました。早速過去の損益計算書を見てみましたが、結論から言うと「うーん。。。」という感じ。データの扱いに気を付けないとなという印象です。
というのも、「一株当たり利益成長率」というのが曲者で、平均成長率なもんで、たまたま突出して今季が良い、あるいは過去が悪い場合は、大きくなっちゃうんですよね。上述したTDK、昭和シェル、清水建設はそれによってPEGレシオが割安になっている感じでした。
PEGレシオを使って銘柄分析をするのであれば、過去数年分のPEGレシオを算出して、安定して割安であるかどうかを判断する必要はありそうです。
その点ではPERでも同じですけどね。
では。
株価乱高下
先週は、長期投資がモットーのはずなのに、ハラハラしてしまいました。
中国政府の投信買入れ介入が報道された7月5日時点で、「あー、翌日は暴騰かなぁ。」なんて呑気に考えていましたが、実際は全然下げ止まらず、日本株も暴落しましたね。
私は、この乱高下の中でもFXで小銭稼いだくらい(2,000円くらい...)で、売買はほとんどしていません。
手持ち資産の含み益はこの一週間で、結構目減りしました。でも、直近で売却する予定は全くなかったので、むしろ安く銘柄が買えるチャンスが来た!くらいに見ていたいと思います。
しかし、ギリシャ危機の国民投票での結果、緊縮反対になったことについては、あまり日本株には影響出ませんでしたが、中国の経済状況の影響力は絶大ですね。
サラリーマンの私ですが、景気が少しずつ良くなっていることを実感しています。この流れに水を差すことにならないかは心配です。
就活生はハラハラなんじゃないかな。就職活動は多分にその時々の景気状況に左右されますから。
数年前まで内定者をだいぶ絞っていたうちの会社も、今年はだいぶ内定人数を増やす予定と聞きました。他社もおそらく同じでしょう。
そういう点で大学生は油断している可能性も高いでしょうし。
かくいう私は、リーマンショックの直後の就活で苦労しました(^^;)
今年から就活の本番が4月から8月になったと聞きました。就活生の皆さんは頑張ってください!
では。
先月の金融資産増減
毎月の頭に、自分が持っている金融資産の状況をエクセルにまとめています。
株はもちろん、預金、投信、社債、FX、さらに、奨学金、クレジットカード利用料などの負債も計算しています。
6月はボーナスも入ったので、全体としては大きめのプラスだったのですが、預金が増えただけで、株価は低迷気味。
特に先進国株と新興国株が下げています。ギリシャ不安による株安+円高のダブルパンチの影響かな。。。
一方で日本株は思ったよりも好調です。日本株インデックス投信は少し下げていますが、一緒に定期積立している「ひふみ投信」が調子いいためです。
最近、市場平均に負けることが多かった印象だったのですが、流石!
ひふみ投信は小型株への投資が多めなので、大型株主導で日本株がグングン上がっていた時はやはり取り残されていたようです。最近は大型株が一巡して、小型株が上がりつつあるのかと思います。
ここ数か月、株価の上げがきつ過ぎて入り込む余地がなかったため、長期投資がメインの私にとっては最近の株価調整は有り難いです。
とはいえ、まだバーゲン状態とは程遠い日本株市場ですから、慎重に企業分析していきたいと思います。
では。