三菱商事 第2四半期決算の分析
11/5に三菱商事の第2四半期決算が公開されました。
私も所持している銘柄なので、分析してみたいと思います。
減収・減益
残念ながら、前年比減収・減益という結果となってしまいました。
収益(百万円):3,605,278(前年比5.2%減)
四半期利益(百万円):188,395(前年比35.9%減)
こちらの図は、前年同期と比べた純利益額です。
これを見ると一目でわかりますが、減益の原因は完全に資源部門によるものです。
しかも、減配
さらに、減配!!
前年比で、70円から50円へと20円の減配ということです。
50円だとしたら、現在の株価がおよそ2,000円ですので、配当利回りはおよそ2.5%となります。
これは、3%越えもざらな配当利回りが高い総合商社銘柄としては、決して高くなく、むしろ低めといえるでしょう。
高配当銘柄を所持するスタンスの私としては、これは正直つらいです。
資源安により16年度純利益を下方修正
資源価格の下落を踏まえて、純利益が以下のように修正されました。
元々の予想:3,600億円
今回の予想:3,000億円
⇒ 600億円。16.7%の減少。
以前、この記事で私が指摘したときには、原油価格の下落を理由に、3,600億円の純利益は、3,300億円にまで下方修正される可能性を示唆しましたが、今回の発表はそれ以上の修正となりました。
原油に限らず、例えば銅の価格も下がっていますし、これによる影響も含めてということでしょう。
簿記上は特筆事項無し
貸借対照表、損益計算書、キャッシュフローも確認しましたが、特筆するような点は見受けられませんでした。
強いて言えば、資産の部の現金が減っている点ですが、これは配当および自社株買いによるものですので、それほど問題ではないでしょう。
発表後株価は下落
以上のように、今回の発表は数字を見る限りは、
減収!減益!減配!えーい利益下方修正もだ!
という決して良くはないものとなっており、当然発表後株価は下落しております。
その後、少しだけ値を戻しましたが、戻し切れてはいません。
三菱商事の行方は資源価格次第
今回の決算を見ると、いかに資源価格と三菱商事の業績に強く影響しているかが改めてわかります。
三菱商事は中長期的には、現在の資源価格に揺り動かされる体質から、非資源重視への変化を行うと打ち出していますが、直近は厳しい市場環境となりそうです。
原油価格の下落が多くの日本企業にプラスの影響となっている中で、マイナス影響となってしまう。うーむ、日本人あるいは、いち消費者として、資源価格の下落を喜ぶべきか、三菱商事株のホルダーとして嘆くべきか。。。笑
では。