原油価格下落の原因をまとめてみた
ブログ引越しました!
あけましておめでとうございます。
要因1:中国景気減速による需要減速
中国の景気減速はGDP成長率の減速からも顕著になっています。
その中国の景気減速が原油消費を抑え、需要自体が減っているという要因です。
以下のグラフからもわかるように、中国はアメリカに次いで世界2位の石油消費国であるため、その消費減退は原油価格へのダメージとなります。
順位 | 国名 | 消費量(バレル) |
---|---|---|
1 | アメリカ合衆国(米国) | 1,888.7万 |
2 | 中華人民共和国(中国) | 1,075.6万 |
3 | 日本 | 455.1万 |
4 | インド | 372.7万 |
5 | ロシア | 331.3万 |
6 | サウジアラビア | 307.5万 |
7 | ブラジル | 297.3万 |
8 | 大韓民国(韓国) | 246万 |
9 | カナダ | 238.5万 |
10 | ドイツ | 238.2万 |
(出典:外務省 http://www.mofa.go.jp/mofaj/kids/ranking/oil_ex.html)
余談ですが、中国は他の資源の消費も旺盛で、その消費に頼っている国、例えばオーストラリアは中国の景気減速の打撃を受けているようです。
先週の豪ドルはそのせいで下げ幅が非常に大きく、私もダメージを受けました(^^;)
要因2:アメリカシェール革命
アメリカのシェールオイル革命により、今までは難しかった原油の採掘が可能になり供給自体が増えたことが大きく関係しています。
ただ、シェールオイルの採掘はコストが高く、採算性が合うかは微妙なところ。
大方の観測では、現在の30ドルの価格ではかなりの企業が採算が合わないとのことなので、それが供給減少を生み、価格下落に歯止めがかかる可能性もあります。
また、アメリカが原油の輸出を1975年以来の解禁をしました。
これにより、市場への供給がさらに増え価格下落圧力として働くことになります。
要因3:中東国同士のもめあい
大・原油埋蔵国である、サウジアラビアとイランがもめており、外交関係断絶状態を今月宣言してしまいました。
これにより、OPECでの協調減産は難しくなり、供給過剰に歯止めをかけられなくなるとの観測が強くなり、原油価格の下落を強めました。
これらの国の国交断絶は供給不安を連想させて、原油価格は上がるのかなとも思ったのですが、逆の圧力として働いたようです。
日本企業へはプラス要因との見方
日本のような原油輸入国にとっては、原油価格の下落はプラス要因であると見ている人が多いようです。
一方で、原油輸出国にとっては非常に大きな痛手であり、例えばロシアやブラジルのような新興国は経済的な痛手を受けることになるでしょう。
リーマンショックを見てもわかるように、21世紀での市場は、どこかが風邪を引けば世界中が風邪をひくといってもいいほど、株安は連鎖しやすいといえるでしょう。
よって、これらの新興国の経済的ダメージは必ず日本にも影響を与えます。
しかし、これはもちろん私のような長期投資家にとっては願ってもない買い場なわけです。だって、周りに流されて日本株は下がっているだけで、各企業の業績を本当に織り込んでいるとは限らないので。
よって、じっと待ちたいと思います。
ただ、最初に述べたように三菱商事のような資源関連銘柄は要注意だと思っております。
では。